
従業員の入退社や異動が重なった場合、誰がどのシステムにアクセスできるのかを把握しきれていないセキュリティ担当者もいるのではないでしょうか。SaaSやシステムごとに権限がばらばらに管理されていると、不要なアクセス権が残り続け、情報漏洩につながるおそれもあります。アクセス権を手作業だけで管理し続けると負荷が大きくなるため、ツールやソフトウェアなどの仕組みで支える発想も大切です。
こちらでは、アクセス権を管理しきれない原因と棚卸しの実践方法、そしてSaviyntのIGAがもつ機能について順を追って説明します。全体像をつかむことで、自社に合った対策を検討しやすくなるはずです。社内のID管理や情報漏洩に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.アクセス権を管理しきれない原因

アクセス権の管理が難しくなる背景には、組織や技術の変化が関係しています。ここでは、管理が追いつかなくなる代表的な要因を3つ取り上げます。
従業員の入退社や異動のたびに権限の変更が発生する
人の動きに合わせて、権限の付与や削除が絶えず求められます。入社時には業務に必要なアクセス権を割り当て、退職時には速やかに取り消す対応が欠かせません。異動や昇進が加わると、過去の権限が残ったまま新しい権限が積み重なることも考えられます。
これらの作業を手動で続けると、対応漏れやミスが生じやすくなるでしょう。結果として、本来は不要な権限が放置される事態になりかねません。
システムやSaaSごとに権限がばらばらに管理されている
利用するシステムが増えるほど、権限の管理画面も分散していきます。クラウドサービスや社内システムがそれぞれ独自の方式で権限を持つと、全体像を1つの視点で把握するのは困難です。
誰がどこまでアクセスを許可されているのかを横断的に確認できないと、過剰な権限の見落としにもつながります。各システムを個別に点検する手間も、担当者の負担として重くのしかかるはずです。
AIエージェントなど非人間IDのアクセス権も対象になっている
近年は、人だけでなくAIエージェントやプログラムが扱うIDも管理の範囲に入ってきました。こうした非人間IDは数が増えやすく、人の目が届きにくい点に難しさがあります。これらのIDも、付与された権限が適切な範囲にとどまっているか、定期的な確認が求められます。人間のIDと同じ基準で扱わないと、思わぬセキュリティの隙が生じる場合もあるでしょう。
新明和ソフトテクノロジは、Saviyntの導入を支援する国内の認定パートナーです。AIエージェントのアクセス権をどう管理すべきか検討している方は、SaviyntのPAMによるアクセス権限管理をまとめた記事もご覧ください。
関連記事|SaviyntのPAMによるAIエージェントのアクセス権限管理とは?
2.アクセス権を棚卸しするために実践すべきこと

アクセス権の棚卸しは、進め方を整理してから着手すると効果が高まります。棚卸しを実施するうえで押さえておきたいポイントを順に見ていきましょう。
目的と対象範囲を明確にする
棚卸しを始める前に、何のために行うのかをはっきりさせることが必要です。監査対応なのか、情報漏洩リスクの低減なのかによって、確認すべき項目が変わるためです。
あわせて、どのシステムやどの部門を対象にするのかも先に決めておくと進めやすくなります。範囲が曖昧なまま作業に入ると、途中で手戻りが発生したり、確認漏れが起きたりするでしょう。最初に枠組みを固めることが、全体の質を左右します。
アクセス権の付与状況を定期的に確認する
棚卸しは一度きりではなく、繰り返し実施してこそ意味があります。誰がどの権限を持っているのかを、決まった間隔で見直す習慣が欠かせません。
人事異動や組織変更が起きると、付与状況は時間とともに実態とずれていきます。前回の確認から期間が空くほど、不要な権限が積み重なるリスクも高まるでしょう。半年や四半期ごとなど、自社に合った頻度を定めて運用することから検討してみてください。
不要な権限を削除する
確認の結果、必要のない権限が見つかったら、速やかに取り消す対応が求められます。使われていないアカウントや業務実態に合わない権限は、放置するほど危険性が増します。削除にあたっては、現場の業務に支障が出ないか関係者に確認を取ることも大切です。
判断に迷う権限は、付与した経緯や利用状況を調べたうえで対応を決めるとよいでしょう。不要な権限を減らすことで、情報漏洩につながる攻撃を受けた際の影響範囲も小さく抑えられます。
3.SaviyntのIGAがもつアクセス権管理の機能
SaviyntはIGAを軸に、アクセス権の管理を支える複数の機能を備えています。棚卸しや権限管理の負担軽減につながる代表的な機能は以下のとおりです。
IDのライフサイクル管理を自動化する
SaviyntのIGAは、入社から異動、退職までの一連のID変更を自動で処理します。人事システムと連携させることで、人の入れ替わりに応じた権限の付与や取り消しがルールに沿って実行されます。手作業に頼る運用と比べ、対応漏れや削除忘れを防ぎやすくなる点が特長です。
承認のワークフローも組み込まれており、誰がいつ権限を得たのかという履歴も残せます。これにより、ライフサイクル全体を通した統制が利きやすくなるでしょう。
AIの活用により棚卸し作業が効率化する
棚卸しにかかる負担を軽くするために、SaviyntはAIによる支援を取り入れています。たとえば、アクセス権を申請する場面では、その人の業務に合いそうなアクセス先をAIが候補として示します。承認する場面でも、申請内容に誤りや不自然な点がないかをAIがチェックし、判断の後押しをする仕組みです。
しばらく点検されていない権限を抽出して通知するといった、再確認を促す機能も用意されています。確認すべき箇所がはっきりすると、点検の確実性と速さを両立しやすくなります。
アクセス権の状況を一元的に可視化できる
複数のシステムに分散したアクセス権を、1つの画面でまとめて把握可能です。どの部署の誰が、どのシステムのどこまでアクセスを許されているのかを、横断的に見渡せる点が強みです。リスクの高い権限を優先度に沿って表示する機能もあり、対応の判断材料として役立ちます。状況が見える形で整理されると、棚卸しや監査への対応も進めやすくなるはずです。
新明和ソフトテクノロジは、Saviyntの機能や活用方法に関する相談を受け付けています。SaviyntのIGAがどのような機能でアクセス権を管理できるのかを詳しく知りたい方は、基本機能の解説ページをご覧ください。
4.アクセス権の管理にSaviyntのIGAを導入するなら新明和ソフトテクノロジ
アクセス権が管理しきれなくなる背景には、入退社・異動による頻繁な権限変更や複数システム、AIの業務利用といった要因があげられます。目的を定めて棚卸しを繰り返し、不要な権限を減らす取り組みが欠かせません。ただし、これらをすべて手作業で続けると負担が大きくなるため、ツールによる自動化も視野に入れたいところです。SaviyntのIGAは、IDのライフサイクル管理やAIによる支援、権限状況の可視化といった機能を搭載しています。
新明和ソフトテクノロジは、Saviyntを取り扱う国内の認定パートナーとして、導入の検討から運用までを支援しています。自社のアクセス権管理をどう見直すべきか迷っている方や、Saviyntの導入を具体的に進めたい方は、まずはお気軽にお問い合わせください。
5.【Q&A】SaviyntのIGAの機能に関する解説
Q1.アクセス権を管理しきれなくなるのはなぜですか?
A.従業員の入退社や異動のたびに権限の変更が発生し、対応が追いつかなくなることが一因です。システムやSaaSごとの権限の分散、AIエージェントなど非人間IDの増加もあげられます。
Q2.アクセス権の棚卸しは何から始めればよいですか?
A.まず棚卸しの目的と対象範囲を決めることが大切です。そのうえで付与状況を定期的に確認し、不要な権限を速やかに削除すれば、実態に沿った状態を保てます。
Q3.SaviyntのIGAにはどのような機能がありますか?
A.入退社や異動に応じてIDのライフサイクル管理を自動化する機能が中心です。AIで棚卸しの負担を軽くする仕組みや、分散したアクセス権を一元的に見渡せる可視化の機能も備わっています。







