
社内システムの設定変更や、データへの全面的なアクセスが可能な特権ID(管理者アカウント)は、企業のセキュリティにおいてもっとも狙われやすい標的の1つです。しかし、複数人でIDを共有していたり、特権が常時付与されたままになっていたりと、運用が形骸化しているケースは少なくありません。特権IDを放置すると、内部不正や情報漏洩、さらには監査・コンプライアンス違反へと発展するリスクがあります。
こちらでは、特権アクセス管理(PAM)の概要から、特権IDを放置した場合に生じるリスク、そしてSaviyntが特権IDを守る仕組みまでを解説します。自社の特権ID管理に不安を感じている情報システム部門の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.特権アクセス管理(PAM)とは

特権ID管理、つまり特権アクセス管理は、企業のセキュリティ対策において見落とされがちな課題です。ここでは、特権IDとSaviyntの基本機能の1つであるPAMの概要を解説します。
特権IDとは
特権IDとは、システム全体の設定変更やデータの閲覧・操作が可能な、強い権限を持つアカウントのことです。日本企業では「管理者アカウント」と呼ばれることも多く、ITインフラを担当する情報システム部門の担当者などが使用します。一般IDと特権IDの違いは、以下のとおりです。
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比較項目 |
一般ID |
特権ID(管理者アカウント) |
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アクセス範囲 |
業務に必要な範囲のみ |
システム全体 |
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操作できる内容 |
データの閲覧・入力など |
設定変更・削除・全データ操作 |
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悪用時の影響 |
限定的 |
システム全体に波及 |
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おもな使用者 |
一般従業員 |
システム管理者・IT担当者 |
一般の従業員IDとは異なり、OSやデータベース、ネットワーク機器にまで深くアクセスできるため、悪用された場合の影響範囲はシステム全体に及ぶ可能性があります。
特権アクセス管理(PAM)とは
PAMとは、管理者アカウントをはじめとする強い権限を持つIDを、適切に制御・監視するための仕組みです。具体的には、特権IDの使用を必要なときだけに限定したり、操作内容をすべて記録したりすることで、不正アクセスや内部不正のリスクを最小限に抑えます。近年はクラウド利用が広がり、オンプレミスのシステムだけでなくSaaS製品の管理者アカウントまで監視すべき対象が拡大しています。Saviyntなら、こうしたID群もまとめて統制可能です。
新明和ソフトテクノロジが取り扱うSaviyntは、PAMをIGA(アイデンティティガバナンスと管理)と統合した1つのプラットフォームで提供しています。特権IDの管理をどのような機能で実現するのか気になる方は、Saviyntの基本機能をご確認ください。
2.特権IDを放置することで生じるリスク
特権IDは、適切に管理されなければ企業全体に深刻な被害をもたらす可能性があります。ここでは、特権IDを放置した場合に起こりうるリスクを3つ解説します。
退職・異動者の特権IDが残り続ける
退職や異動の際に、管理者アカウントの削除・変更手続きが漏れてしまうケースは珍しくありません。特権IDは一般IDと比べてアクセスできる範囲が広いため、使われなくなったアカウントが残り続けると、第三者に悪用された場合のリスクは格段に高くなります。
とくに人員の入れ替わりが多い組織や、複数システムを管理している企業では、手作業での対応に限界を感じている担当者も多いでしょう。
過剰な権限付与により内部不正・情報漏洩につながる
「とりあえず管理者権限を付与しておく」という運用が続くと、本来は不要な権限を持つアカウントが社内に蓄積されていきます。必要以上の権限を持つIDが増えるほど、悪意ある内部関係者による不正操作や、意図せぬデータの持ち出しが発生しやすくなります。
外部からの攻撃ではなく、内部の過剰権限が情報漏洩インシデントの起点になっているケースも少なくありません。
監査・コンプライアンス違反へ発展する
特権IDの管理が不十分な状態では、「誰がいつどのシステムを操作したか」という証跡が残らず、内部監査や外部監査の際に説明責任を果たせないことがあります。個人情報保護法やISMSなどの規制対応においても、アクセス権限の管理状況は重要な審査項目の1つです。監査での指摘が繰り返されると、企業としての信頼性にも影響が出かねません。
新明和ソフトテクノロジでは、特権IDを放置することで生じるリスクを、さらに詳しくまとめたページを用意しています。自社のリスクを具体的に把握したい方は、ぜひリスク詳細ページをご覧ください。
3.特権アクセス管理(PAM)で特権IDを守る仕組み

特権IDを放置するリスクを抑えるには、管理の仕組みそのものを見直すことが重要です。ここでは、SaviyntのPAMが特権IDを保護する仕組みを3つ紹介します。
必要なときだけ権限を与えられる
SaviyntのPAMでは、管理者アカウントに対して常時アクセス権限を付与するのではなく、必要なタイミングでのみ一時的に権限を与える「Just-in-Time(JIT)アクセス」の仕組みを採用しています。
作業が完了すれば権限は自動的に削除されるため、特権IDが使われていない時間帯に悪用されるリスクを大幅に低減できます。「常に管理者権限が有効な状態」をなくすことが、特権IDを適切に管理するうえで大切です。
セッションを監視し、自動ログ記録により証跡を管理する
特権IDによる操作内容は、セッション単位でリアルタイムに監視され、すべての操作ログが自動的に記録されます。「誰が・いつ・どのシステムで・何を操作したか」を証跡として残せるため、内部監査や外部監査の際にも迅速に対応可能です。
手作業でのログ管理では抜け漏れが生じやすいですが、自動記録によって証跡管理の精度と効率を同時に高められます。
AIにより異常を検知し自動で通知する
Saviyntは、AIが通常の操作パターンを学習し、普段とは異なる挙動を検知した際に自動でアラートを発する機能を備えています。たとえば、深夜に特権IDが突然使用されたり、通常アクセスしないシステムへの操作が発生したりした場合に、担当者へ即座に通知が届きます。
問題が深刻化する前に異常の兆候を早期に把握できる点が、このAI検知機能の特長です。
4.特権アクセス管理(PAM)の導入なら新明和ソフトテクノロジ
特権IDは、システム全体に影響を及ぼす強い権限を持つ一方で、放置すれば内部不正・情報漏洩・コンプライアンス違反といった深刻なリスクに直結します。SaviyntのPAMは、JITアクセスによる権限の一時付与やセッション監視による証跡管理、AIを活用した異常検知により、こうしたリスクを包括的に抑える仕組みを提供しています。
新明和ソフトテクノロジは、1986年の創業以来、海外製セキュリティ製品の導入支援を手がけてきた実績を持つSaviyntの認定パートナーです。特権ID管理の課題解決に向けてSaviyntの導入を検討している方は、まずはお気軽にご相談ください。導入前の疑問や自社環境への適用可否についても、丁寧にお答えします。
5.【Q&A】Saviynt特権アクセス管理(PAM)に関する解説
Q1.特権IDと一般の従業員IDは何が違うのですか?
A.一般IDが業務に必要な範囲のみアクセスできるのに対し、特権IDはシステム全体の設定変更や全データへの操作が可能です。
Q2.特権IDを適切に管理しないと、どのようなリスクがありますか?
A.退職・異動者のアカウントが残り続けることによる不正アクセスや、過剰な権限付与による内部不正・情報漏洩が代表的なリスクです。さらに、監査やコンプライアンス違反へと発展する可能性もあります。
Q3.SaviyntのPAMは特権IDをどのように保護しますか?
A.必要なときだけ権限を付与するJITアクセス、操作内容を自動記録するセッション監視、AIによる異常検知・自動通知の3つの仕組みにより保護します。





