パーツカタログシステム
PartsCatalog System
パーツカタログシステムとは
パーツカタログシステムとは、メーカーが消費者や販売店に向けて、特定の機械や装置に使用される部品やコンポーネントを案内するためのカタログです。
これには製品の部品番号、名称、数量が一覧表としてまとめられ、部品のイラストと対照されています。
具体的な機能としては、パーツ情報の管理、パーツの検索機能、技術資料やマニュアルの管理、在庫管理などが含まれます。
パーツカタログシステムは、自動車メーカー、工業製品メーカー、家電製品メーカーなど多岐にわたる業界で使用されており、効率的なメンテナンスや修理、在庫管理をサポートします。デジタル化によって、従来の紙ベースのカタログよりも迅速かつ正確に情報を提供できるため、業務の効率化が図れます。

オンプレミスの導入
オンプレミスのパーツカタログシステムは、企業内のサーバーやネットワークにシステムを導入する方法です。専門のITスタッフや、セキュリティ、データのバックアップなどの管理が必須です。
一方、企業側がデータを完全に制御できるため、カスタマイズしやすいというのも特徴です。
課題1
既存データの整理とルール策定
パーツカタログは、多くのパーツや製品の情報を管理するため、大量にある既存データを整理し、管理方法を標準化することが重要です。パーツの名称、仕様、図面、写真などのデータを一貫性のある形式で統一する必要があります。これらのルールを策定するためには、多くの時間やリソースが必要となります。
課題2
信頼性の確保
パーツカタログのデータは正確で信頼性の高いものでなければなりません。データの品質管理プロセスを確立し、エラーや不正確な情報を排除することが重要です。信頼性を実現するためには、パーツカタログには大量のデータが必要ですが、それを入力するための作業や、新しいパーツや製品情報を正確に追加するためのプロセスを確立する必要があります。また、既存のデータを定期的に更新する仕組みも必要です。
課題3
他システムとの統合
パーツカタログシステムは、他の業務システム(例:製造管理システム、在庫管理システム)との統合が必要な場合があります。システム間のデータの受け渡しや連携の仕組みの確立が必須といえるでしょう。また、これらを実現するためには、開発力や製造業の業務知識など専門的なノウハウのもと、取り組みましょう。
課題4
セキュリティの確保
パーツカタログには機密情報が含まれる場合もあるため、適切なセキュリティ対策とアクセス制御を実施する必要があります。権限の設定やデータの暗号化などのセキュリティ対策を検討しましょう。
水処理関連機器のアフターサービス業務に導入!3Dパーツカタログ「AQXUSS」
製造業におけるアフターサービスを効率化し、顧客の満足度を向上させるために、新明和ソフトテクノロジ株式会社では、パーツカタログシステムを取り扱っています。
新明和アクアテクサービス株式会社では、ポンプやブロワなどの水処理関連機器のアフターサービス業務において、顧客からの注文対応に2Dパーツカタログが長く利用されてきました。
しかし、2次元の図面では視点が固定されているため、担当者が間違った部品を注文してしまう問題も抱えていました。そのような背景から電話・FAX・MAILによる注文が増加し、顧客対応のために増員を行って対応する状況になっていました。
そこで、顧客満足度向上と2Dパーツカタログの業務課題の解決を目的とし、3Dパーツカタログの新規開発を行いました。
3Dパーツカタログシステム「AQXUSS」とは
3Dパーツカタログは、超軽量な3DデータであるXVLフォーマット(※)を活用して、ブラウザ上で製品を構成する部品を3Dモデルとして表示します。ブラウザ上で3Dモデルの拡大・縮小、回転が行えることで2Dパーツカタログで課題となっていた部品の視認性を改善し、注文時の選択間違いを防止します。3Dパーツカタログで受け付けた注文は、基幹システムにデータ連携され受注処理が行われます。
※XVL はラティス・テクノロジー株式会社の登録商標です。
特徴
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3Dモデル表示による高い視認性、操作性
ブラウザ上でマウス操作による3Dモデルの拡大・縮小、回転が可能です。3Dモデルの中から部品を迷うことなくピンポイントで見つけられます。
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部品の単価や在庫数など、属性情報の組み換え
XVLフォーマットに予め組み込んだキー情報(見出し番号)を活用して、外部データによる属性情報の組み換えが可能です。この仕組みにより時間経過により変化する単価や在庫数などを動的に組み替えて表示させられます。
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インストールが不要
PCへアプリケーションのインストールが不要でWEBブラウザのみで利用可能です。インターネットに接続されていれば外出先からいつでも部品を注文できます。
機能
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3Dパーツカタログ
ブラウザ上に表示された3Dモデルから、購入したい部品を選択して注文できます。3Dモデルは拡大・縮小のほか、回転させることで必要な部品を様々な角度から確認できます。これにより、部品の選択ミス防止につながります。
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買い物かご
注文したい部品を買い物かごに入れておき、全ての部品を選び終えてから注文内容を一括で確認できます。買い物かごでは部品の画像や在庫状況が表示され、利用者は選択した部品に間違いがないか確認してから注文できます。
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3Dモデルの属性組み換え
XVLフォーマットにキー情報となる項目を予め登録しておくことで、外部データとの紐づけを行い、不足する属性情報の追加・編集が可能です。この機能により、標準的な3Dモデルを1つ用意しておけば、複数製品のパーツリストを表現できます。また、単価や在庫数などの時間経過により変化する属性情報も表示されます。
システム構成

■サーバ環境
システム名称 | 3Dパーツカタログ |
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ハード構成 |
WEBサーバ:Red Had Enterprise Linux 8.0 |
ソフト構成 |
WEB/APサーバ:Apache HTTP Server 2.4、Apache Tomcat 9 |
■クライアント環境
OS | ブラウザ |
Windows 10 |
Google Chrome |